原動力は越境への好奇心。
それと少しのコンプレックス
佐々木 達朗
経営企画室 室長
佐野 元気
プロダクトデベロップメント本部TalentHRカイゼン部
20代でカオナビに入社し、5年の間にマネージャー、部長と着実にキャリアを重ねてきた佐野。彼が取り組んだ、エンジニア一人ひとりの専門性を高め、パフォーマンスを最大化するための組織再編。その挑戦の裏側に迫ります。
カオナビに入社した2020年。当時の私は、スキルも経験も未熟なジュニアエンジニアでした。転職の軸にあったのは、エンジニアリングの専門性を突き詰めたいという思い。ただ、入社当初は技術を身につけることで精いっぱい。組織の課題まで考える余裕はありませんでした。
しかし、エンジニアリングマネージャー(EM)として働くようになると、組織の改善点も徐々に見えてきて。従来の目的別・機能別で最適化されたチームは一体感がある反面、個々の専門性を高めにくく、評価基準も曖昧になりがちでした。若手やジュニアメンバーのポテンシャルを十分に引き出せていないのでは、と感じたんです。
せっかくカオナビを選んでくれたメンバーには「この会社に入ってよかった」と思ってほしいですし、将来にわたって役立つ経験を積んでもらいたい。そこで思い当たったのが、社外のエンジニアコミュニティで知った「職能別のマトリクス型組織」でした。仕組みとしてできあがった組織を変えることは簡単ではありません。しかし、現状維持でメンバーの可能性を閉ざすのは違う。そんな思いから、改革に踏み出しました。
具体的には、「評価・育成」軸で、エンジニア・デザイナーなどの職能別グループを新しく編成。一方で、日々の開発業務は、これまで通り「プロダクト」軸のチームで進行。この2軸によるマトリクス的な組織構成で、専門性の深化と事業の俊敏性の両立を目指しました。
実はこの構想は2〜3年前から温めていました。ただ、実現する機会にはなかなか恵まれず……。転機となったのは、当時の大幅な人事異動。急な組織の変化を迫られたことをきっかけに、「組織を変えるなら今しかない」と温めていた構想を形にしました。スピード感を持って方向性を定められたのは、日頃から考えを整理していたからこそです。
もちろん、組織改革には苦労も伴いました。理想の体制を実現するには、推進するリーダーの存在が不可欠。しかしマネージャーの数が少なく、私自身、1人で30人以上のメンバーを抱えて身動きができない時期もありました。ただ、できない言い訳をしたいわけじゃない。最後は、自分が動くしかないと覚悟を決め、組織改革の推進と採用、メンバーへの役割分担を進めてきました。現在は権限委譲も進み、ようやく組織として安定しつつあります。
カオナビには「やります」と手を挙げれば、年齢や入社歴に関係なく裁量を任せてもらえる風土があります。20代で入社した私も、若手ながらマネージャー層やCTO、VPoEと意見を交わし、チームをリードしてきました。年齢やスキルに関係なく、対等に議論ができる。このフラットな文化こそが、挑戦を後押ししてくれていると実感します。
新しいことに取り組み、苦労を乗り越えて成果を出せたとき。これこそ、自己肯定感が高まる瞬間であり、私の挑戦の原動力です。
前職で教わった「仕事でそうそう死ぬことはない」という考え方。これも、挑戦へのハードルを下げてくれています。「まずはやってみよう、失敗したらそのときに考えればいい」。思い返せば、それくらいの気軽な気持ちで挑戦に向き合っている気がします。
反対に、挑戦をやめて何もしない時間が増えると、周りと比べて自分の足りなさばかりが目について、気持ちが沈んでしまうんです。だからこそ、脇目も気にする暇がないくらい、がむしゃらに挑戦し続けているのかもしれません。
現在はTalentHRカイゼン部の部長を務めながら、EMとしてエンジニア組織全体の成長をリードする立場です。お客様が迷うことなく「カオナビ」を使いこなせるUXの実現。そのためにも、事業戦略の立案と並行して、エンジニアチームのパフォーマンス最大化を継続的に推進しています。
その中でも特に意識しているのが、事業成長への貢献です。これまでは、プロダクトの成果を売上やビジネスにどう紐づけていくのか、という数字への意識が薄かった自覚があります。組織を次のステップに上げるためにも、数字や事業戦略を開発チームのビジョンに落とし込み、メンバーを導くこと。これこそが、今向き合うべき挑戦だと感じています。
挑戦は自分を成長させるだけでなく、組織の可能性を広げる行為でもあります。これからも積極的に、挑戦につながる一歩を踏み出していきます。
「やります」と手を挙げれば、年齢や入社歴に関係なく挑戦の機会を与えてもらえます。私自身、20代で入社した当初から、チームをリードする役割を任され、EMになった後はマネージャー層やCTO、VPoEと対等に議論を交わしてきました。上下関係やスキルの有無にとらわれず、目的達成のために意見を交わし合えるフラットな文化が、挑戦への大きな原動力になっています。
佐野 元気
プロダクトデベロップメント本部TalentHRカイゼン部
不動産会社向け業務支援ツールの開発を経験後、2020年に当社に入社。各種機能開発やチーム組成などを経て、現在はエンジニア組織の成長に向き合う。
カオナビの未来を、あなたの手で。
活躍の舞台を用意してお待ちしています。