苦悩、葛藤、空回り。
果てに見えた自分なりのリーダー像
杉山 貴紀
GBビジネス本部GBセールスグループ マネージャー
大森 正江
SMBビジネス本部 本部長
SMB領域の本部長としてチームを率いる大森。前職で感じた「属人性の壁」を原点に、再現性の高いチーム運営を追求しています。拡大する領域を牽引するという大役に迷いがないわけではない。それでも前に進む決断を支えている価値観や、役割に向き合う姿勢とは何か。大森の仕事観に迫ります。
学生の頃から「組織の要は人だ」と思っていました。だから新卒で選んだのは、総合人材サービス企業。キャリアアドバイザー、リクルーティングアドバイザーとして企業の採用ニーズと候補者の志向をすり合わせ、双方が納得できる形でマッチングしてもらう。責任は大きいけれど、その分やりがいも感じていました。
ただ、成果が担当者の経験と勘に左右されやすく、仕組み化が難しい。経験を重ねるほどスキルは磨かれますが、仕事の守備範囲が広がらない。「この先、何ができるようになるのだろう」と悩むことが次第に増えました。
自分のスキルや貢献範囲を大きくしていきたい。そう考えていたときに知ったのがHRテックでした。今までの対個人の仕事ではなく、対組織で規模の大きい仕事ができる。そこに可能性を感じました。
なかでもカオナビは、バリューに掲げられた「仕組み化にこだわる」という言葉に惹かれました。業務の属人化や仕組み化の難しさなど、自分が抱えていたモヤモヤに真正面から向き合えると思ったんです。さらに、タレントマネジメント領域は提案の自由度が高く、純粋に面白そうだとも思いました。会社によって人事戦略の背景も課題も、求める正解も異なるため、その違いに応じて最適な提案を設計できる。セールスとして介在できる余白が大きいことも、入社を後押ししました。
入社後は、インサイドセールス、SMBセールス、既存セールスを経て、カスタマーサクセス部のマネージャー・部長と領域を横断してキャリアを積みました。職種や役割が変わるたびに見える景色も変わる。常に学びと発見の連続でした。
入社8年目の2025年10月には、SMBビジネス本部の本部長に就任。従業員数200名未満のお客様を対象としたセールスとカスタマーサクセス部門を統括しています。私のミッションは、本部の戦略を描き、メンバーの育成の方向性を考え、現場と経営層の視座のギャップを埋めること。
SMB領域は、社長や意思決定者と直接向き合う機会が多く、組織や人事の背景にある想いに触れながら提案できるのが醍醐味です。一方で、この領域は対応すべきお客様の数が多く、効率的な提案活動が必要になります。そのため、再現性を高め、組織で成果を上げる仕組みづくりが不可欠です。お客様ごとの状況や目指すべき方向性を踏まえ、提案の方針、案件管理のあり方など、「考え方の軸」を揃え、メンバーごとのばらつきを解消する。高い目標に対して全員が成果を出せる組織を作るべく動いています。
とはいえ、仕組みだけでは機能しません。仕組みは業務の標準化を目指すものであり、あくまで土台となるものです。その上で、メンバーの一人ひとりが実力を最大限発揮できるように、個人の強みと課題に向き合い、成長のビジョンを描けるようにする。全体の仕組み化と個別の伴走。この両輪をやり切ることで、初めて成果に結びつくと考えています。
マネジメントの役割を担うようになって数年経ちますが、いまだに葛藤やプレッシャーと隣り合わせ。「能力が追いついていない」「正直しんどい」と感じることも少なくありません。でもその差分を埋めようと全力で走る。すると、気づいたらできることが増えているんですよね。
振り返ると、私は100%いばらの道を選んできたという自負があります。完璧にできなくても打席に立つ。そして、動きながら少しずつ改善をする。そんな仕事への向き合い方をメンバーにも伝えていきたいと思っています。
これはブラックな働き方をしてほしいというわけではなくて、失敗してもいいから挑戦してほしいという意味です。だから私の1on1では「最近こけた経験した?」と聞くようにしています。起きた出来事をどう受け止めるか。どこがうまくいかなかったのか、何が学べたのか。そこに向き合えれば、失敗は次へ進むための材料になります。そんなふうに、メンバーには自分の殻を一つずつ破りながら「できない」を「できる」に変えていってほしいですね。
とはいえ、私自身もまだまだ。本部長としてどうあるべきかを考え、行動して、また考え直す。そのプロセスを大切にしながら、自分らしい役割の形を探っていきたいです。正解はひとつではないと思いますから。
「社内で目立っているから」「社歴が長いから」。そういった理由で評価される会社ではありません。チートが通用しないとも言える。それよりも、目の前の問題に向き合って、やりきる意志のあるメンバーが評価されます。挑戦のチャンスが多く、成長に対する評価もきちんとしてくれる、そんな社風が私は好きですね。
大森 正江
SMBビジネス本部 本部長
新卒で総合人材サービス会社に入社。人材紹介の営業を経て、2018年9月にカオナビへ入社。インサイドセールス、フィールドセールス、既存セールスを経験し、2025年10月より現職。SMB領域(従業員数200名未満)のセールスおよびカスタマーサクセス部門を統括し、戦略策定〜実行、KPI設計、人材・マネジメント育成を推進。
カオナビの未来を、あなたの手で。
活躍の舞台を用意してお待ちしています。